スタッフの1人が髪を結構短く切ってきたので、「失恋でもしたの?(かなりベタですが(汗)それに既婚なんですが…最近はこれもセクハラになったりするんですかね?)」と一応ツッコんでみたところ、「ヘア・ドネーションしました」と。
「何それ!?」と聞くと、スタッフも患者さんから聞いたそうですが、抗がん剤治療で髪の毛が抜けた女性のウィッグに活用されるそうです。
このヘア・ドネーションの話は、素直にいいなあと思いました。
私もがん薬物療法を専門でやっていたことがあり、最近の抗がん剤は大分進歩してきたものの、やっぱり抜け毛が多くなるし、何度も治療を重ねていくうちに、毛は抜けてしまいます。それをみながら私やスタッフ達も痛々しい思いをしていましたが、「命あってのものだねだしね…」と言うほかありませんでした。
みんな同じように感じていて、何かしてあげたい、かといって無理な滅私奉公では長く続かなかったり、燃え尽きてしまったりしがちです。これまで勤務医時代に、スタッフやボランティアの中でもそういって燃え尽きて辞めてしまった人たちを少なからず見てきました。
無理をしないで、自分の生活を守り、でもちょっと役に立つことがあれば…というバランス感覚が良いですね。