練馬区石神井町の内科、
石神井公園駅前えんじゅ内科クリニック

苦痛の少ない内視鏡検査、男性更年期障害を中心に
幅広い治療を行います。

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ブログ

【転載】新しい帯状疱疹ワクチンが認知症リスク低下と関連

新しい帯状疱疹ワクチン(シングリックス)が、認知症リスクを下げるという報告がありました。

良いことずくめのこのワクチン、高価ではありますが、現在、助成金が出ている内に打っておいた方がよいかも知れませんね。
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米国の20万例強の記録を英国オックスフォード大学の研究者らが解析したところ、2017年から同国で使用されるようになった新しい組み換え帯状疱疹ワクチンであるシングリックス接種と認知症を生じ難いことが関連しました。

帯状疱疹は高齢者の多くに生じる深刻な疾患の1つです。ストレスや化学療法などの免疫を弱らす事態に乗じて体内に潜む水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することを原因とし、痛い皮疹を引き起こし、2次感染や傷跡を残すことがあります。

帯状疱疹は加齢につれて生じ易くなることから、高齢者へのそのワクチン接種が必要とされています。米国では50歳、英国では65歳での帯状疱疹ワクチン接種が推奨されています。

オックスフォード大学のMaxime Taquet氏らは、その区切り以降にシングリックスを接種した人とそれ以前に生ワクチンを接種した人の認知症の生じ易さを比較しました。選ばれた人の数はどちらも10万例強で、平均年齢は71歳です。6年間の経過を追ったところ、シングリックス接種群の認知症の発症率は生ワクチン接種群に比べて17%低いことが示されました。

帯状疱疹ワクチンと認知症が生じ難くなることを関連付ける仕組みは不明で、今後調べる必要があります。もしかしたら帯状疱疹の原因ウイルスが認知症を生じ易くし、帯状疱疹ワクチンはそれらウイルスを阻止することで認知症をより生じ難くするのかもしれません。または、ワクチン自体が脳に有益な効果をもたらしている可能性もあります。
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【転載】コロナとインフル同時ワクチン接種は安全

これまではコロナワクチン接種とインフルワクチン接種は、最低「2週間以上空けるべし」とお達しがありましたが…

実はこの「2週間」、あまり根拠はなさそうです。

最近、世界でも最高レベルの臨床医学ジャーナル、「ランセット」誌にこういうユニークなデータがでてきました。

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「コロナとインフル同時ワクチン接種は安全」Lancet誌の2021年11月28日 (日)配信より転載。

英12施設で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの初回接種を受けた成人679例を対象に、COVID-19ワクチン2回目接種時のインフルエンザワクチン同時接種の安全性を第IV相無作為化プラセボ対照試験で評価した。

COVID-19ワクチン2種×季節性不活化インフルエンザワクチン3種の6つのコホートを比較した。

その結果、4つのコホートで非劣性が示された。残る2つのコホートは95%CI上限が非劣性マージンの0.25を超えた。

全身反応はほとんどが軽度ないし中等度だった。重篤な有害事象(重度の頭痛による入院)が1件発現し、介入と関連性があるとされた。免疫反応に有害な影響はなかった。

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1例の「重度の頭痛」というのが気になりますが、考えてみれば、1/679の確率ですね。

加えて以前より偏頭痛を持病にもっている方はコロナワクチン接種後に頭痛が起きやすいと報告されていますので、同時接種の影響かどうかは分かりません。

しかしながら、インフルは品薄なので、「コロナワクチンを打って2週間後にインフルワクチン接種をしたい」というご相談もされるのですが、そのときまで在庫があるかどうか分からないので、そう行った場合には「2週間ルール」は気にしなくても良いのかも知れません。

当院でのインフルワクチンは、明日(11/30)から再開致します。

【転載】1日1時間のウオーキングで認知症リスク低下

以前から言われていたことですが、やはり認知症予防には運動が今のところ一番良いようです。

ゆっくりでも、毎日だとくたびれるというのならできる範囲でもよいので、1時間程度公園をお散歩してはいかがでしょう。

東北大からの報告を転載します。

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認知症の1次予防において、成人の身体活動の長期的な変化の影響はこれまで検討されていなかった。

東北大学の遠又氏らは、中年期以降の歩行時間の変化と高齢者の認知症との関連について検討を行った。

大崎市在住の65歳以上で障害のない日本人6,909例を対象に、コホート研究を行った。

1994年と2006年に自己報告アンケートを用いて、1日当たりの歩行時間を個別に評価した。(1.0.5時間未満、2.0.5~1時間、3.1時間以上)。

認知症に関するデータは、対象者を約6年間追跡調査した公的な長期介護保険データベースより検索した。

主な結果は以下のとおり。

・歩行時間が最も短い群(1994年と2006年の2時点ともに0.5時間未満)と比較して、最も長い群(2時点ともに1時間以上)は、認知症発症リスクが有意に低かった

これらの結果は、中年期以降の高レベルな身体活動を維持することが、高齢期における認知症予防のための重要な戦略であることを示唆している」としている。

 

【転載】肥満リスクの低下にナッツ類が有効

以前から、ナッツ類は腹持ちが良く、食欲を抑える働きがあると言われていますが、以下のような報告があったので転載します。

むずかしい統計解析ははしょってあります。P<0.01というのは取りあえず統計学的に差が十分にあった、ということでスルーしてくださいませ。

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加工肉や精製穀物などの不健康な食品をナッツに置き換え、1日当たりのナッツ摂取量を増やすと、加齢に伴う長期的な体重増加や肥満(BMI 30以上)の抑制につながることが示された。アメリカの研究者が、医療従事者14万例超を20年以上追跡したデータの解析結果を発表。肥満防止対策としてのナッツの有用性を明らかにした。

クルミ1日14g増加で肥満リスク15%低下
解析対象は、このプロジェクトに参加した、①男性2万7,521例(登録時年齢40~75歳)②女性6万1,680例(同35~55歳)、同様のプロジェクトの二回目に参加した③女性5万5,684例(同24~44歳)の計14万4,885例。20~24年の追跡期間中に、各研究の参加者が4年ごとに質問票で回答したナッツ類の摂取状況と体重、2年ごとに回答した1週間の平均運動量を解析した。

その結果、1日当たり14g(0.5食分)のナッツ摂取量増加により、4年間の体重増加量が有意に減少した(ナッツ全体で-0.19kg、クルミで-0.37kg、その他のナッツ類で-0.36kg、全てP<0.01)。

同様に肥満のリスクも有意に低下した。中等度(2kg以上または5kg以上)の体重増加リスクも有意に低下した(P<0.01)。

また、1日当たり0.5食分の加工肉、精製穀物、デザートなどをナッツ14gに置き換えると、4年間の体重増加量が有意に減少した(全てP<0.05)。

ナッツを全く摂取していない参加者と比べて、4年間で1日当たりのナッツ摂取量が0gから14g以上に増加した参加者では、4年間の体重増加量が0.74kg減少し、中等度体重増加のリスクが13%、肥満リスクは16%いずれも低下した。

同様に、ナッツ摂取量が4年間を通じて1日当たり14g以上であった参加者では、期間中に5kg以上の体重増加および肥満のリスクがともに23%低下した。

結論として、

「ナッツはかみ応えがあるので満腹感を得やすく、食物繊維が豊富で腹持ちがよい」

「ナッツの食物繊維は腸内の脂肪と結合しやすく、より多くのカロリーを排出する。ナッツに多く含まれる不飽和脂肪酸が、安静時エネルギー消費量を増加させるとのエビデンスもある」

「ケーキやクッキーなどの代わりにナッツを食べると、比較的容易に肥満を防止できる」

と指摘している。

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日本人ってあんまりナッツ類をたべないですよねー。

わたしは仕事を終えたあとや休みの日などはNetflixでホラー映画見ながらカウチポテトするのが極上に好きなんですが、これをナッツ類に置き換えてみたり、小魚に置き換えてみたりしてみました。

でも味付けなしのナッツ類を食べるのは限界があります。で、結局塩味のついたナッツになってしまい、塩分取りすぎになり、やめちゃいました。

やっぱりダイエットには、食を減らすより運動なんですよねえ…。

 

【転載】痛風は慢性腎臓病の進行リスクを29%上昇

とりあえず、一番言いたいことは

「たかが尿酸、されど尿酸。やっぱりキチンと尿酸値は下げておきましょう」

につきるのですが、その裏付けとなる報告をご紹介しましょう。

まず、痛風というのは尿酸値が上がって関節にたまり炎症を起こす病気のことをいい、昔から「風が当たっても痛い」ということから「痛風」という名前になったそうです。割と尿酸値が高い人はたくさんいますが、コレステロールや中性脂肪ほど下げろ下げろと言われないのが現状で、大多数が「まあちょっとくらいは高くてもいいか」くらいの認識でしたし、私も7前後ならオッケーだろうと思っていたのですが、最近痛風発作を起こす患者さんが来られることが増えたので、色々調べておりました。

尿酸値が高いと、腎結石(尿路結石)になる人も多く、なった人いわく「ガリガリという感じですごい痛みが背中から腹に動いて、石が膀胱に落ちると何事もなかったように痛みが消える」らしいです。でもそのまま放置しておくと、腎臓の中に、腎結石として結晶化してしまいます。そうなると腎臓が正常に働くのを邪魔します。

一方、「慢性腎臓病」というのは、高血圧、糖尿病などで腎機能が徐々に低下していく病態をいいますが、あらたに病状を悪化させる疾患の中に「痛風」が入る可能性が報告されました。

(以下、転載。むずかしい統計解析の箇所などは省略)

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社会経済的地位、喫煙状況、併存疾患(糖尿病、高血圧、高脂血症、心不全、末梢血管疾患、早期~中期の慢性腎臓病、一般腎疾患、急性腎障害、肝不全および肝疾患、肥満、薬物中毒)、薬剤(非ステロイド抗消炎薬、経口ステロイド薬、ACE阻害薬、サイアザイド系利尿薬、その他の利尿薬、スタチンおよびアスピリン)の使用状況などを調整後に解析したところ、痛風の罹患により慢性腎臓病の進行リスクが29%有意に上昇した。(中略)この報告をした人達は、「痛風は、慢性腎臓病の進行の独立した危険因子であることが示された。今後、痛風を適切にコントロールすることで慢性腎臓病の進行リスクを抑制できるかどうか、さらに研究を重ねる必要がある」とコメントしている。

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まあ、この報告は「後ろ向き研究」といいまして、後からデータを色々加工していて、最初からそのつもりでデータを集めた「前向き研究」に比べると、科学的信頼性としては少し劣ると言われていますが、この方達はしっかりとした解析をしており、この報告は、有名な内科系の論文雑誌に載りました。

腎臓は一度病気になると治りにくい臓器ですので、皆さん注意しましょう。

【転載】サプリメントの大半は心血管に効果なし

サプリメントが心臓の病気や脳卒中を予防できるかどうかを調べた論文を沢山拾い上げて、その効果の有無を調べた結果が有名な雑誌に載りました。

【以下、転載(むずかしいので、一部省略・簡略化してあります)】
米疾病対策センター(CDC)の調査によると、米国人の52%が日常的にサプリメントを摂取しており、購入費用の総額は年間310億ドルに上るという。しかし、大半のサプリメントは寿命の延伸や心血管疾患の予防に結び付かないことが示された。

・心血管リスク低下は減塩食、ω-3 PUFA、葉酸のみ
解析対象は、16種類のサプリメント(ビタミン、ミネラル、抗酸化物質など)と8種類の食事法(減塩食、低脂肪食など)が全死亡または心血管アウトカムに及ぼす影響を検討した試験227件を調べた。

・食事法に関しては、食塩摂取の減量により、正常血圧者の全死亡リスクが10%低下し、高血圧患者の心血管死リスクは33%低下した。

・サプリメントに関しては、長鎖ω-3多価不飽和脂肪酸(ω-3)サプリメントの摂取により、心筋梗塞リスクが8%低下し、冠動脈性心疾患リスクが7%低下した。

・また、葉酸サプリメントの摂取により、脳卒中リスクが20%低下した。

・Ca+ビタミンD複合サプリでは脳卒中リスク上昇
一方、カルシウム(Ca)+ビタミンD複合サプリメントの摂取では、脳卒中リスクが17%上昇した。Ca単独またはビタミンD単独のサプリメント摂取では、健康上のリスクもベネフィットも認められなかった。

この研究の責任者は「大半の健康な成人は、サプリメントを摂取する必要がないというデータが増えつつある。心疾患の予防においては健康的な食事から栄養を摂取すべきである」と述べている。
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…という結論でしたが、あくまでこれは「心臓・血管の病気」に関しては、という但し書きがつきますし、こういうとにかく沢山の論文を集めてその是非を問う「メタアナリシス」は統計学のマジックでコロコロ変わることがあります。

それに実際には、減塩・ω-3脂肪酸・葉酸のサプリメントは、ある程度リスクを減らしているという結果も出ているので、減塩することはOK、ω-3脂肪酸や葉酸は飲んでもOKですね。

これで短絡的に「サプリメントは意味がない」というのは性急でしょうね。他の病気では、実際に効果があるサプリメントもあるのですから。

しかし減塩が心臓血管系の病気の死亡リスクを減らすとは。私、減らさないとマズいですよ!

皆さんはいかがですか?

「シオチェック」でどれくらい減塩できているか、調べてみませんか?

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